どんな職業か
職業能力開発促進法に規定された公共職業能力開発施設や、事業主団体や職業訓練法人が設置している認定職業訓練施設などにおいて、訓練生に対して、技能や技術、専門知識などの訓練指導やキャリアコンサルティングを通じた就職支援、ジョブ・カードの作成などを行う。「テクノインストラクター」とも呼ばれる。 まず、必要とされる職業能力を確立し、効率的に訓練するために、訓練目標の設定及びカリキュラムを策定する。次に、訓練を行う各科目の指導案を作成し、訓練で使用する教材の準備や資材の手配など、事前準備を行う。 訓練実施時には、訓練に使用する機械・設備を調整し、安全を確認する。訓練科目に応じて、訓練生に対し、電気工事、機械加工、自動車整備、溶接、情報処理などの技術習得に必要な訓練指導を行い、教室での座学では専門科目の講義をする。訓練中は、訓練生の技能習得度、知識の理解度などを把握しながら適切な指示を与えるとともに、作業の安全に十分に気を使う必要がある。所定の技術が習得できたかどうか、修了試験を兼ねた技能照査を実施する。 また、訓練生への技能・技術指導や若年者を対象とする場合の生活指導、求職者に対する就職活動の支援の他に、事業主や業界などのニーズ及び技術動向の把握、事業主などに対する能力開発に関する相談援助などの業務がある。 専門的な技能・技術を活かし、技能検定や技能五輪などの各種の大会で検定員や審査委員・競技委員を務めることもある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、表計算ソフト(Excel、Googleスプレッドシート等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 説明力 | 5.0 | 48 / 498 | 上位10% |
| 指導 | 5.0 | 14 / 498 | 上位3% |
| 傾聴力 | 4.7 | 151 / 498 | 上位30% |
| 読解力 | 4.4 | 147 / 498 | 上位30% |
| 文章力 | 4.3 | 136 / 498 | 上位27% |
| 学習方法の選択・実践 | 4.2 | 41 / 498 | 上位8% |
| 他者の反応の理解 | 4.1 | 105 / 498 | 上位21% |
| 他者との調整 | 3.9 | 171 / 498 | 上位34% |
| 説得 | 3.8 | 139 / 498 | 上位28% |
| 継続的観察と評価 | 3.8 | 125 / 498 | 上位25% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 教育訓練 | 2.8 | 17 / 508 | 上位3% |
| コミュニケーションとメディア | 1.9 | 103 / 508 | 上位20% |
| 事務処理 | 1.9 | 242 / 508 | 上位48% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.8 | 288 / 508 | 上位57% |
| 心理学 | 1.7 | 109 / 508 | 上位21% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.6 | 214 / 508 | 上位42% |
| 社会学 | 1.6 | 103 / 508 | 上位20% |
| セラピーとカウンセリング | 1.5 | 77 / 508 | 上位15% |
| コンピュータと電子工学 | 1.5 | 100 / 508 | 上位20% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.3 | 191 / 508 | 上位38% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.6 | 82 / 426 | 上位19% |
| 発話表現 | 3.5 | 60 / 426 | 上位14% |
| 選択的注意(集中する力) | 3.4 | 20 / 426 | 上位5% |
| 記述表現 | 3.3 | 94 / 426 | 上位22% |
| 発話理解 | 3.3 | 91 / 426 | 上位21% |
| 記述理解 | 3.3 | 98 / 426 | 上位23% |
| 演繹的推論 | 3.2 | 68 / 426 | 上位16% |
| 記憶力 | 3.1 | 61 / 426 | 上位14% |
| モノの見え方に関する想像力 | 3.1 | 27 / 426 | 上位6% |
| アイデアや代案を数多く生み出す力 | 3.1 | 99 / 426 | 上位23% |
仕事内容
- 公私の職業能力開発施設の受講者に対し、一定のカリキュラムに基づいて職業に必要な専門知識を教え、技能・技術を訓練する。
- 訓練目標の設定およびカリキュラムの策定をする。
- 教育訓練のスケジュールを管理する。
- 資材計画書を作成し、訓練に必要な資材を手配するなど訓練の事前準備をする。
- 訓練の教材や資料を作成する。
- 訓練に使用する機械の調整や安全の確認をする。
- 受講生に対して職業能力の技術習得の指導をする。
- 教室において専門科目の講義をする。
- 検定試験に向けた指導をする。
- 必要資格取得のための補習をする。
- 訓練中、訓練生の技能習得度、知識の理解度などを把握しながら適切な指示を与える。
- 安全のため、訓練中の訓練生の作業を見守る。
- 所定の技術が習得できたかどうか、実技試験や学科試験を実施する。
- 就職試験や履歴書、面接など、就職に向けた指導をする。
- 再就職に向けての職業相談をする。
- 就職先の事業主を開拓する。
- 事業主などに対する能力開発に関する相談や援助をする。
- 障害をもつ受講生に対応する。
- 最新の技術を習得する。
- 訓練生を募集するため広報活動を行う。
- 指導員の労務管理を行う。
- 訓練施設を維持管理する。
なるには
職業訓練指導員になるためには、各都道府県に対して職業訓練指導員免許交付の申請を行い、免許を取得する必要がある。申請の要件としては、①職業能力開発総合大学校の指導員養成課程を修了する、②職業能力開発促進法に基づく技能検定に合格したのち、所定の講習の修了または試験に合格する、③大学等卒業後、実務経験を積み、所定の講習の修了または試験に合格する、④所定の免許職種に関する高等学校普通教育免許を取得する、等がある。 募集・採用は、公共職業能力開発施設の場合は、各都道府県や(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構が行う。事業主団体や職業訓練法人が設置している認定職業訓練施設の場合は、関係事業所等の従業員の中から有資格者を選ぶこともある。 職業訓練指導員には、担当する分野の技能・技術・知識とともに、指導者として、訓練生に対する理解ときめ細かな配慮が望まれる。担当する教科により、講義や実技指導での立ち時間が多く、一定の体力も必要である。さらに、各専門分野で高度な知識を常に得ようとする研究心も求められる。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.5 |
| 高卒 | 0.4 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| わからない | 0.1 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
| 短大卒 | 0.0 |
関連する資格
- 職業訓練指導員免許
給料
賃金構造基本統計調査では「管理的職業従事者」として集計されています(2023年・全国)。この区分には1の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 557.5千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 2,162.9千円 |
| 平均年齢 | 51歳 |
| 平均勤続年数 | 21.9年 |
| 労働者数 | 196,428人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤448.8千円
- ≤469.4千円
- ≤501.1千円
- ≤534.2千円
- ≤625.2千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「専門的・技術的職業従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率1.4%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人179千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比20.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比18.3%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
専門的・技術的職業従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 専門的・技術的職業80%
- サービス職業6%
- 管理的職業3.2%
- 事務3.2%
- 販売3%
- 生産工程2.4%
- その他2.1%
この分類に入った人のうち、20%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
勤務先は、公共職業能力開発施設や認定職業訓練施設、民間の教育訓練機関や事業所、さらには、職業訓練を実施している矯正施設(法務省所管)があり、職場は全国に広がっている。 公共職業能力開発施設の職業訓練指導員は全国で約4000人であり、中高年齢層が多い(*)。男性が多いが、女性も増えている。 公共職業能力開発施設で働く場合は、地方公務員あるいは独立行政法人等の職員となり、労働条件は各都道府県や法人の規定による。企業のニーズに対応した訓練コースを実施するため、施設外での訓練指導(勤務)も多く、また、土日夜間の訓練指導もある。認定職業訓練施設で働く場合は、施設を運営する事業主により、一般企業の社員や職業訓練法人の職員などで勤務し、施設によって、その労働条件は様々である。 職業訓練指導員は、多様な人材育成ニーズ、経済構造・社会環境の変化、技術革新の進展などに対応して、常に時代のニーズに合った訓練を訓練生に対して行う必要があることから、訓練科目やカリキュラム、訓練手法の見直し・拡充を絶えず行っている。今後も、様々な分野の人材の開発・育成に向けて、職業訓練指導を担う職業訓練指導員が果たす役割は大きい。 *厚労省資料「職業訓練指導員養成に関する現状と課題」から
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 社会学研究者近さ 0.756
- 専門学校教員近さ 0.743
- 鉄道車両の設計・開発近さ 0.732
- 衛生管理者近さ 0.609
- 医療機器開発技術者近さ 0.599
- 特別支援学校教員、特別支援学級教員近さ 0.599
- 高等学校教員近さ 0.599
- 小学校教員近さ 0.599
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)